インテリア研究所 LABORATORYに新コーナー! “シンプルで質の高い暮らし”を軸に、幅広い分野で執筆を行っている金子由紀子さん監修のもと、素敵なシンプルライフのための『暮らし・生活編』を全5回にわけて、お届けします!

暮らし・生活編 シンプルなくらしのための、シンプル生活術

金子由紀子さん

使わないモノで溢れて部屋がゴチャゴチャ、片付けも掃除も大変…。そんな日々の悩みを解決してすっきりと暮らす方法とは?少ないモノで満足度の高い暮らしを実践する金子由紀子さんに、シンプルライフのコツを教わりました。

監修:金子由紀子さん出版社勤務を経てフリーランスに。“シンプルで心地いい暮らし”の提案者として、雑誌や書籍をはじめ、幅広い分野で活躍中。著書に『持たない暮らし』(アスペクト)、『すっきり暮らすコツと習慣』(主婦の友社)など多数。

Labo report vol2 no.001 第1回「減らす」コツ シンプルライフへの第一歩

使っていないものや愛着が持てないものを「減らす」ことで、家の中がすっきりとシンプルに。

居心地のいい部屋の最低条件は、雑多なモノが少なく、ほこりがたまっていなくて、空気の流れがよいこと。
簡単なことのようですがモノをたくさん持っていると、なかなか難しいものです。モノが多いと、私たちの行動は鈍ります。片付けようにも優先順位がつかず、断念した経験はありませんか? また、その状態でがんばって片付けても、それはモノが移動しただけ。後々の出し入れや、元に戻す作業も大変です。暮らしをモノによって複雑にしないために、まず「減らす」ことから始めましょう。ここでは、必要なものと不用品の判断基準、減らすコツやアイデアを紹介します。

基礎編

好きなものの割合を高くする

好きなものの割合を高くする大好きなものなら、たとえ数は少なくても満足度の高い暮らしができるし、モノを大切に使うことができる。

「減らす」ためには、まず基本ルールを決めましょう。シンプルライフの理想は、「お気に入りのものを少しだけ持って、それを楽しく大切に使う」こと。そのためには、今の自分にとって必要なものとそうでないものを見分けることがポイントです。
例えば、「愛着を持てないもの」、「今の自分やライフスタイルに合わないもの」、「持っていることを忘れているもの」、「今後使う予定がないもの」は、思いきって処分し、量を減らしましょう。そして、今ある好きなものを大事にすることです。家の中が好きなもので占められていれば、おのずと「今使っているもの」か「すぐ使うもの」の割合が高くなります。

減らさないものを決める

見ると心が安らぐもの、元気がもらえるものは「役立つもの」見ると心が安らぐもの、元気がもらえるものは「役立つもの」。目につきやすいところに飾っておきたい。

では、具体的にどんなものを残すか。
一概に「使うもの」と言っても、実用品さえあれば暮らしが豊かになるわけではありません。たとえ壊れているものでも、その人の心にとって「役立つもの」であれば、それは必要なものなのです。
私の場合、「長く使える実用品」、「思い入れのあるもの」、「自分にとって大事なもの」、「気持ちが豊かになるもの」が残すものの基準。
例えば、食器はシンプルで実用的なものだけにする、子どもの作品や思い出の雑貨といった飾るものを厳選するなど、自分なりのルールを決めれば、本当に必要なものがはっきりしてきますよ。

応用編

衣類 服の数を減らす

クローゼットからはみ出さない量一人分の服は、オールシーズンこれだけ。クローゼットからはみ出さない量を心がけている。

片付けに困るものの筆頭にあげられるのが、衣類です。
無理やり収納スペースに詰め込むばかりでは、タンスの肥やしは一向に減らないまま。ストレスもたまる一方です。
目標は、収納スペースに余裕が出るくらいの分量に減らすこと。そして収納スペースからはみ出さない量をキープすること。Tシャツは5枚、パンツは3本までなど、収納する服の基本量を決めるのもおすすめです。
衣装ケース上の衣装ケースに春夏、真ん中には秋冬の畳む服を。スキーウエアや水着などのスポーツウエアはいちばん下に。うちでは、家族一人につき吊るす服は押入れ半間、畳む服は衣装ケース3つまでを目安にしています。これ以上持っていても、まず着ません。各自の収納スペースに入れる基本量をキープすれば、乱雑にならず、常にすっきりとした状態が保てますよ。

【処分したいもの】
  • ・「明らかに賞味期限切れの服」…毛玉や色あせなど傷みが激しく、修繕できそうにないものや流行おくれのもの。
  • ・「サイズの合わない服」…とくに子ども服など。喜ばれそうなものは譲り、それ以外はリメイクするか処分を。
  • ・「去年1年間着なかった服」…冠婚葬祭用以外で、1年以上着ていない服に今後袖を通すことはめったにない。
  • ・「違和感のある服」…着心地のよくない服や、自分を美しく見せてくれない服は、自分との相性が合わないと割り切るべき。

家電 家電を見直す

台所家電は、電子レンジとコーヒーミルのみ。台所家電は、電子レンジとコーヒーミルのみ。無ければ無いで何とかなるものも多い。

あまり使われない家電は、キッチン家電に多いようです。さまざまなモノが集まるキッチンは、モノを減らして広く使った方が、料理も掃除もはかどります。
例えば、電気ごますり器やフードプロセッサーは、本来すり鉢がやってきた仕事。すり鉢はサラダボウルとしても使えるので、これらの家電をあまり使わないのであれば、すり鉢の方がオトク。ワッフルメーカーや温泉卵メーカーなど「○○メーカー」と名のつくものは、用途が単一なため、飽きると使わなくなってしまうので要注意。使ってみたければ、持っている人に借りてみるのも手ですね。最近は、家電のレンタルでお試しもできます。 また、私の場合、ごはんは鍋で炊くので、炊飯器を持っていません。電気よりおいしく炊けますし、防災上もおすすめです。モノをすっきりさせるには、自分の暮らしに本当に必要かどうか、改めて見直すことが大切です。

本・雑誌・雑貨 本・雑貨を減らす

雑誌は読んだものから処分し、雑貨類は半透明の引き出しにラベルを貼って収納。雑誌は読んだものから処分し、雑貨類は半透明の引き出しにラベルを貼って収納。「元に戻す」ことを第一に、おおまかな分類と、出し入れしやすい量を守る。

出し入れする機会が少ないわりに、スペースをとる本や雑誌。仕事や趣味でどうしても必要というわけでないなら、処分できるか見直してみましょう。
私の場合、最終的に手元に残すものは“自分を育ててくれた本”“これからも仕事で使う本”というのが、判断の基準。それ以外のもの、特に子供の本については、寄付するなどして次の人の役に立ってもらいます。
CDも同様ですが、最近ではデジタルオーディオやハードディスクにデータだけ収納して嵩を減らすこともできて便利ですね。社史や教科書、見本盤のように、意思と関係なく入手したもの、長らく手に取っていない趣味のコレクションなど役割を終えたものは、フリマやオークションに出すなどして処分を考えましょう。

今回のまとめ モノを減らせば、掃除や片付けがぐんと楽になります。

また、収納&管理のストレスが減るので、気持ちにもゆとりが出るなど、暮らしにプラスなことばかり!
日ごろからモノの量や必要度を見直し、自分なりの「減らす」ルールを決めておきましょう。