今回のアンケートでは、進化する通信機器やサービスを活用して日常生活の課題を解決している人がいる一方で、「使い方が分からない」「技術についていけない」といった理由から、対応に課題を感じている人も少なくないことが分かりました。
また、小家族化が進む中で、トラブル発生時に頼れる人がいないことへの不安の声も多く寄せられています。
今後は、多様な世代や家族構成に対応した、分かりやすく安心して利用できる通信環境やサービスの提供が期待されます。
スマートフォンやタブレットの普及に伴い、私たちの生活に欠かせない存在となった通信機器。ネットを繋げたIoT家電が登場するなど、私たちの生活全体に変革をもたらしています。そこで今回は、住まいにおける通信機器の利用状況やお困りごとについてお聞きしました。
「スマートフォン」との回答が圧倒的に多く、724人(約97%)。「タブレット」や「通信機能付きゲーム機」の所有も多く、自宅での通信環境はモバイル機器が中心となっていることが分かります。
「固定電話(FAX機能なし)」の所有は154人(約21%)、「FAX機能付き電話」は96人(約13%)と少ないながらも一定数の人がスマートフォンと併用されています。
パソコンの所有率も約78%と高く、テレワークやオンライン学習、Web手続きなど自宅でのさまざまな活動を支える基盤となっているようです。
固定電話を置いている理由としては「特に理由はない」が最多、続いて「使い慣れているから」が76人となっており、昔からの習慣などで使用し続けている人が多いことが分かります。一方で「学校や職場からの連絡用」「災害時の備え」など意識的に残している人も一定数いるようです。
その他の回答では「携帯番号を知らない親戚との連絡用」「携帯番号だと信用してもらえない場合がある」などの回答があり、社会的な信頼性や特定の関係維持のツールとしての価値もあるようです。
さらに、「宅急便などの登録に使用」や「電話番号の入力が必要なときには固定電話の番号なら電話に出なくてもよい」といった、積極的に利用するというよりも「提示するための番号」として活用されている回答も見られました。
パソコンは「情報収集」や「趣味」のための機器として最も活用されており、スマートフォンでは操作しづらい細かい作業や、大画面での閲覧が快適な活動に利用されています。
一方で、パソコンを所有しながらも「使っていない」という人が48人いて、スマートフォンやタブレットの機能向上により、パソコンの必要性が一部の人にとって低下していることを示唆しています。
「その他」の回答では、「年賀状作成」や「写真整理」、「オンライン講座」、「株取引」など、ライフスタイルに合わせた多様な活用法が見られました。
約6割の家庭が月額1万5千円未満の通信費で収まっていますが、2万円以上支払っている家庭も8%存在し、世帯構成や利用サービスによって大きな差があることがわかります。回答者の約63%が世帯人数1~2人であることを考えると、1人あたりの通信費負担は決して低くなく、多くの家庭で通信費の適正化が課題となっている可能性があります。
約72%の人が「知らない電話番号は出ない」という基本的な対策を行っていますが、「セキュリティソフトの導入」と回答した人は394人(約53%)にとどまっています。
「迷惑電話対策機能付き固定電話の使用」は、固定電話・FAX付電話所有者250人のうち49人。
番号非通知の着信拒否なども含め、基本的なセキュリティ対策を実践している人が多いことが分かります。
「その他」の回答
〇使ってよかった
〇使ってみたい
〇その他
「外出先・遠隔からの操作」「音声による手ぶら操作」「自動化による家事負担軽減」といった点でメリットを感じている人が多いようです。単なる便利さだけでなく、ペットの温度管理や遠方の空き家監視など、生活の質や安心感の向上に直結する使い方が広がっている点にも注目です。
今回のアンケートでは、進化する通信機器やサービスを活用して日常生活の課題を解決している人がいる一方で、「使い方が分からない」「技術についていけない」といった理由から、対応に課題を感じている人も少なくないことが分かりました。
また、小家族化が進む中で、トラブル発生時に頼れる人がいないことへの不安の声も多く寄せられています。
今後は、多様な世代や家族構成に対応した、分かりやすく安心して利用できる通信環境やサービスの提供が期待されます。