「住まい」を考える人生の3大タイミングを “結婚”“出産”“育児” のプロに聞きました!
ライフスタイルに合わせた住まいづくりのコツとは?
結婚に合わせた
住まいづくりのコツ
結婚は住まいについて考えるいいタイミング 購入希望なら“いつか“より“今”!?
ウェディングナビゲーターとしてカウンセリングをしているなかで、多くのカップルの方と出会います。その方達は結婚と同時に住まいを新しくする人がほとんど。最近は結婚式の前に入籍したり、あるいはしなくても一緒に住んでいるカップルも多いですね。
結婚と新居が同時なら、いっそ新居は購入してしまうというのもいい選択だと思います。結婚される年齢の平均は、男性で31歳前後、女性で29歳前後。30年前に比べると、男性でおよそ3歳、女性で4歳近く上昇しています。早期に購入した方が金銭的な負担が少ないことや定年までの期間を考えると、ローンを組むのに急いでもいいのかもしれません。
でも、そうはいっても、結婚式の準備と新居探しを同時期に並行してするのはなかなか大変です。ウェディングの本格的な打ち合わせが始まるのは挙式4ヵ月前ぐらいなので、基本的には時間が限られた中での準備になりますから。結婚式の準備と新居探しを並行することを考えているならば、両方のスケジュール調整をしっかりと。仕事の予定も考慮して新居探しや引越準備を進めておき、式の準備の合間を上手く使って引越をすれば、キリキリ、イライラしなくてもすみそうです。
資料:厚生労働省「人口動態統計」(2010年)
注:各届出年に結婚生活に入ったもの
どんな暮らしが2人の幸せ? 「暮らし方のコンセプト」を見つけましょう
結婚式のご相談を受けたときに必ずお伝えするのは、まずお二人がやりたいと思っている式のイメージをちゃんと伝え合い、話し合って、方向性を見つけておいてほしいということです。こんな式にしたい、という思いが決まっていれば、それにあった立地、広さ、インテリアで、利用条件も合う会場を選ぶことができ、当日の満足度や感動もそれだけ大きくなるのです。
建築関係の仕事をしている知人にこんな話をしていたら、「家を作るのと同じだね」と盛り上がったことがありました。家づくりでも、物件やショールームなどを見に行く前にどんな暮らしがしたいのかよく話し合うのが大切だそう。結婚式と住まいは形がないものとあるもの、一回きりのものと長く使うものと、全く違うように見えますが、満足するためのプロセスは同じだと思います。
たとえば、既成のカップル向けと言われる間取りには、夫婦が個室を持つ前提のものはあまり見かけません。でも、出産までは共働きで女性もバリバリ働くと決めるなら、夫婦とも自分の個室を持ったほうが快適かもしれません。暮らし方のコンセプトがあれば、それに従って自然にかたちができてくるのではないでしょうか。
役割分担でスムーズな住まいづくり 経験者やプロのアドバイスも参考
ただ、2人でいろんなことを決めるといっても、意見が分かれることもあるので、2人でということにこだわりすぎないことも大切な気がします。ウェディングのご相談でも、女性と男性とでは関心のあることが違います。女性はドレスや料理、お花などアイテムを重視し、男性は予算面やプログラムをしっかりチェックされることが多いです。
違いは違いとして、興味あるところ、得意なところをお互いに役割分担するとうまくいくことがよくあります。新居のために決めなければならないこと、やらなければならないことをリストアップしたら、2人で決めること、どっちかが責任持ってやることと分けていくとストレスも減りそうですね。
それと、結婚も住まいの購入も初めてのことですから、経験者のアドバイスが有効だと思います。家を買った経験のある第三者の意見をよく聞いたり、一緒に物件を見に行ってもらうというのもいいのではないでしょうか。経験があるからわかることはやはりありますから。住まいは高い買い物。使える手段は何でも使って、後悔のない満足のいく暮らしを手に入れてください。
清水さんの住まいづくりのコツ
家を購入したいなら、結婚時はいいタイミングのひとつ
忙しいタイミングに新居購入と結婚式の準備は重ならないように、
しっかりとスケジューリングを新居購入の準備は大変なもの。やるべきことはリストアップして抜けのないように
2人の暮らしの理想をまとめる =「コンセプト」を作る
男女で違いがあるのは仕方がないこと。お互いの得意や興味で役割分担をする
初めてのことだから、経験者やプロには積極的にアドバイスを求める
執筆者:清水恩さん
結婚式の全般の案内役「ウェディングナビゲーター」としてPrima!(プリーマ)を主宰。
カウンセリングをベースに、ウェディングのトータルプロデュースを手がける。
既存の枠にとらわれないウェディングサポートを提供。また、ウェディング会場や関連企業のコンサルティングや、情報サイト「All About」のオフィシャルガイド他、結婚式に関する執筆や監修も行っている。